資産3,000万円で気づいたこと:資産は安心をくれるけど、我慢を奪う。

資産が増えたら、もっと楽に働けると思っていた
資産が3,000万円を超えたとき、心の中に「安心感」が広がりました。
いざとなれば、仕事を辞めてもなんとかなる。
そんな気持ちをかかえながら働いていました。
でも実際にそのフェーズに入って感じたのは、「想像していたよりも、働くのがしんどくなった」という意外な感覚でした。
「もう我慢しなくていい」はずなのに…
これまでは、「生活のため」「家族のため」に頑張るのが当たり前でした。
多少理不尽なことがあっても、「仕方ない」と自分を納得させて働いていたと思います。
でも、資産が増えて「別に今の仕事じゃなくてもいい」と思えるようになると、
前は我慢できていたことが、我慢できなくなっていきました。
- 無駄な会議
- 理不尽なクレーム対応
- 納得のいかない評価制度
- 押し付けられる仕事
「なんでこんなことでストレスを感じないといけないんだ?」と、以前よりも強く思うようになっていたのです。
“自由が近づくと、不自由に敏感になる”
資産が増えて「辞めても大丈夫かもしれない」という自由が見えてくると、
それまで見えていなかった“今の働き方の不自由さ”に敏感になっていきました。
- 本当は、もっと家族との時間を増やしたい
- 朝から夜まで、ただ仕事に追われる日々から抜け出したい
- 自分の意志で、時間や働き方をコントロールしたい
こうした思いが強くなるほど、今の働き方とのギャップにストレスを感じてしまう。
資産が安心をくれるのは間違いありません。
でもそれは同時に、「我慢できていたはずのこと」を我慢できなくなる変化でもありました。
それでも、すぐには辞めなかった理由
もちろん、仕事はいまでも続けております。
家族の生活、将来の教育費、不確実な投資環境…。
資産が3,000万円あっても、「一生安泰」とは言えない現実もあるからです。
そんな中で僕が知ったのが、「コーストFIRE(Coast FIRE)」という考え方でした。
これは、「すでに築いた資産を運用に任せて将来の老後資金を確保しつつ、
今は生活費をまかなうだけの収入を得ればよい」という、“今の幸せも追求しながら働き続けるためのバランス型FIRE”です。
この考え方を知ったことで、
- フルFIREを目指さなくても、今の資産で未来の不安をある程度カバーできる
- 今の収入で投資も貯金もできてるし、収入アップを求めて無理に働かなくてもいい
- 自分らしい副業や働き方を選ぶ余裕ができた
と、心にゆとりが生まれました。
だからこそ、
- 無理に昇進して年収を上げなくてもいい
- フルタイムにこだわらず、もっとバランスの取れた働き方を模索できる
- 副業で少しずつ新しい道を切り開くという選択も前向きに考えられるようになった
そんなふうに、「今を楽に生きるための選択肢」が広がった感覚があります。
おわりに:資産は“自由の土台”。でもバランスが必要
資産は、間違いなく人生に安心をもたらしてくれます。
でも同時に、「我慢」や「妥協」を支えていた理由を失わせることもあります。
それが、僕が資産3,000万円で気づいたリアルな変化でした。
だからこそ思うのは、
ただ資産を増やすだけでは、本当の意味で自由にはなれない。
資産形成と同時に、自分の働き方や暮らし方を見直すことも大切なんだと、今は心から感じています。